公務員でも議員でもない、音楽家こそ地域の文化力をアップする力がある。

タイトルが長くなりましたが、
今回のテーマは「公務員でも議員でもない、音楽家こそ地域の文化力をアップする力がある。」
奈良県内の文化施設を例に挙げて、お話を進めます。

 

地方文化施設の現状

今年の2月、奈良県北葛城郡上牧町の文化施設「ペガサスホール」にて、所属している橿原交響楽団という市民オーケストラの室内楽コンサートが実施されました。私自身は、トロンボーントリオと金管5重奏で出演しました。

とにかく、行きづらいところにありました。
公式ページにもアクセスは書いていません。車での行き方も最寄駅からの行き方も書いていません。

調べたところ、最寄駅からは以下の通り

  1. 志都美駅(和歌山線) 1527m
  2. 畠田駅(和歌山線) 1657m
  3. 池部駅(近鉄田原本線) 2234m

20分以上歩くところにあります。

奈良県だけではありません。1980年代から90年代にかけて、バブルや景気対策として多額の税金を投じて美術館や多目的ホールなどが次々に建てられました。
結局、飾るものがない・地方公演がないなどして利用数が少なく稼働率が低いまま、維持費がかさみ、収入がなく閉館に追いやられたケースも多々あります。

それが、地方の文化施設の現状です。

全ては「町」から始まる。

 

事情のあるペガサスホールですが、1003席入る立派なホール。上牧町の人口は約22,000人です。
ちなみに、私の会社の所在地である奈良県大和高田市の人口とさざんかホールの数値は、人口約67,000人、大ホールは1,040席です。

上牧町にとって、いかに大きなホールかが一目瞭然です。ですが、見方を変えれば、町民の方からすると、町の中にあるからすぐ行ける、本当の意味で「便利な場所」「町民のためのホール」なのです。
ということは、ホールを使って何かを披露する側の人間(=音楽家)が工夫をすれば、稼働率は上がるわけです。現在、地方の文化施設稼働率は50㌫を切っているところもあり、奈良県中南和地域では30%ほどのところもあるようです。

ちなみに、ペガサスホールは財政難で一度休館し、現在ボランティアスタッフの方を中心に運営され復活しました。

文化施設は、音楽をするためだけに建てられたものではありませんが、音楽家の方が来てくださることで、町民の方の音楽への興味や関心がよりわくと思います。
ペガサスホールに行けば、音楽が流れている・・・。そう考えるだけで素敵です。
子どもたちが「あの人みたいに私も僕もいつか演奏家になって町の皆に聴いてもらいたい!」と思ってくれる子が出てくるかもしれません。感動を与える音楽家になるかもしれません。

幼いころ、近所のホールで見たり聴いたりした公演は今でも記憶に残っていませんか?

地方で公演することへの不安を洗い出す。

 

演奏を聴く側が、素晴らしい演奏を聴きに行くために都会へ行かなければいけない理由はいったい何でしょうか?
反対に、演奏する側が都会で公演する理由は何でしょうか?

  • 集客でしょうか?
  • 交通費でしょうか?
  • 移動時間でしょうか?
  • 地方で企画がないからでしょうか?
  • それとも、地方の現状を知らないからでしょうか?

音楽家の活動が地方に広がれば、地方の音楽家が地元で活躍すれば、住民が音楽に触れるいい機会になり、また聴きたい・私も音楽したいと、音楽人口が増えます。

とてもとても長い道のりですが、必要なことです。

まとめ

公務員の方々は、色々企画を練ったり住民の生活がより便利になるよう動いてくれる方々で、議員さん方は、本来ならば住民の代弁者ともいえますが、一番の相談役のような存在であってほしいところです。
しかし、そこに音楽的な知識がなければ、いくらお金をかけたって議論したって失敗します。ですから、音楽家に頼ってもらいたいです。また、音楽家の方も頼られる存在であってほしいです。歩み寄り、分かち合いが大切です。

おさそい

まずは、地域の現状を把握してみませんか?
現在、奈良県の文化施設稼働率について調査をしています。
数字を明確にして、数%でもいいので、稼働率の向上に貢献したいと考えています。
ペガサスホールやさざんかホールなど、奈良県でのコンサート開催に興味をお持ちくださった方は、お気軽にご連絡くださいませ。

 

 

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Mami Shiotani

Mami Shiotani

株式会社ムジカ・フマーナ代表取締役。 奈良県大和高田市で音楽教室・音楽企画・音大生支援・国際交流事業で地域活性事業をすすめています。

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